2007/02/11
2013/10/11 (Fri)
――青いなぁ・・・・・・・
どこまでも広がる青い空に、私は目を細めた。
先月まで熱と湿気を含んでいた風はその面影を無くし、夏が過ぎたことを教えてくれる。少々肌寒いはずだが、それを予想して長袖を羽織ってきたので問題はない。
台風だのなんだのでずっと天気が崩れていたのだが、今日は久しぶりに晴れたので、今まで我慢していた分、衝動的に空が見たくなったのだ。シートを敷いてお気に入りの場所に寝転がる。所々に浮かぶ白い雲は様々な形を模して、青の中を自由に漂っている。
私はそれをぼんやり眺めながら、乾いた風が運んできた匂いを肺いっぱいに吸い込んだ。そうすると夏ではない、秋独特の匂いがして、周りを囲む木が風に揺れてたてる乾燥した音すらも、秋が来たことを感じさせる。
「・・・夏が来たと思ったら、すぐ秋って。早すぎるよ・・・本当に」
アレか。年をとると時間が早く感じられるというアレなのか。私はまだ世間一般的に若い分類にいるはずなんだけど。
自分の考えたことに落ち込みつつ、ぐーと背伸びをする。
文句なしの天気にこのまま寝てしまおうかと考えたところで、ふと淡い紫色が視界に入った。
「あ、アケビ」
のそりと起き上がってアケビが実っている場所まで行く。見上げてみれば色も淡いし口も裂けていないので、食べるにしてはまだ速いことが見て取れる。
「・・・惜しい、おやつゲットだと思ったのに」
ほんのりと甘いアケビは、秋ならではの山のおやつだ。アケビの中の種の周りについている白い部分を食べるのだが、ほとんど種なので食べると言うよりは、味を楽しんであとは出すといった感じだと私は思う。種からは油が採れるし、私は食べたことはないが、紫の皮の部分は天ぷらなどにして食べるらしい。
枝に巻きついたツルに結構な数のアケビが生っているので、もう少ししたらまた来て、家族にお土産として採っていくのもいいかもしれない。クマは危ないが、こういう発見があるから山に来るのは楽しい。
「アケビがこの状態なら、クリとヤマナシもそろそろかな・・・帰りに見て帰ろうっと」
うきうき気分でシートのところまで戻り、コロンと横になる。
そうして鳥の鳴き声を聴いていれば、日ごろの喧騒から離れてのんびりすることも必要であると思った。
そうして鳥の鳴き声を聴いていれば、日ごろの喧騒から離れてのんびりすることも必要であると思った。
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一年前の文章をほとんど直さず、打ち切り状態で載せてみました。
この間、友達と話していたんですが、昔の絵や文を見るとその出来に愕然とします。
・・・ああ、全部消してやろうか、と思ってしまうのも仕方がない。
マシな文章が書けるようになりたいなあ。
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